お茶の淹れ方

家で美味しくないのはどうして?うま味と向き合う美味しいお茶の入れ方(淹れ方)

家でお茶淹れの練習何回かしてみたけど、やっぱり美味しく淹れられてない気がする

僕もそうでした。
でも大丈夫です。原因を知ってよくしていきましょう。

今日の話 
・美味しくないのはうま味が弱い、それはなぜかを知る
・お茶淹れを挫折しそうな時に挫折せず続ける方法
・本当に美味しくないお茶はこうして淹れられる

上手く淹れられないことに対して悔しかったり煩わしかったりすると思いますが、上手く淹れられていないということに気づくことがとても大事だと思います。
なぜならそこから発展できるからです。
あなた自身それだけ上手くなりたいと思っている証拠です。

引き続き記事を読み進めていってください。

美味しくないと思う理由

やっぱり家では美味しくないなと思うあなた。
恐らく美味しくない理由って【うま味】が弱いからじゃないかと思います。
そもそも煎茶は味わいのお茶と言われる緑茶で、うま味が強いものがいいお茶とまで言われています(そんなことはないんですけどね)

とは言えお茶に慣れない人にとってうま味のインパクトはかなり印象に残りますから、自分でもうま味を出したい気持ちはわかります。

うま味を感じにくい理由として下の3つと、うま味と上手く付き合っていくための考え方をお話しします。

温度が高いまま飲んでいる

これはすごく初歩的なミスですが、僕自身もこれに気づくまでに結構長く時間がかかりました。(笑)
お茶は熱々の状態で飲むものだと思っていたので、淹れてすぐ飲んで、違う、淹れなおしという繰り返しを長い間やっていました(数か月)
温度が高いとうま味はあまり感じられません。
それどころか味覚的なところはほとんどわからないんじゃないかと思います。
なので淹れたお茶を飲みやすい温度まで下げてから飲んでみてください。
意外と「あれ?うま味がある!」ってなります。

熱ーいお茶が好きなんだという人やいますが、そういう人は香りや渋味を好む傾向が高いので、味はあまり気にしていません。
まずは冷まして飲んでみてください。

味も香りもって欲張りになってる

お茶の淹れ方を教えてもらったとき、お湯の温度が低ければ味がよく高ければ香りがよく出ると教えてもらうと思います。
そして先生のお茶はうま味も香りもしっかり出てます

よくあるのがうま味も香りも両方引き出そうとしてお湯の温度を気持ち高くして淹れてるパターンです。
これも僕自身が最初に失敗した考えです。

お茶の味と香りを両方とも引き出すことが可能か不可能かで言えば、間違いなく可能です。
実際プロが淹れたお茶は味も香りもしっかり出ています。
ただ、素人がどう頑張ってもそう簡単にはできません。
なので最初慣れないうちはお湯の温度を上げるのは厳禁です。
お茶の抽出のバランスが上手く取れないので必ず苦味が勝ってしまいます。

最初は欲を出さずに教えてもらった通りの低い温度で入れましょう。

うま味を引き出すって意外と大変?

本当のことを言うと、ほとんどの場合うま味はちゃんと抽出されています。
お茶のグレードが一定以上の物であれば、うま味成分の【テアニン】や【グルタミン酸】は含有されているからです。

ではなぜうま味が感じられないのか、それは他の成分の抽出量とのバランスが良くないからです。
最初慣れないうちはお茶のうま味を引き出すのってあまり簡単なことではないと思います。
僕自身もすごく苦労した覚えがあります。

淹れ方や考え方、理論は今後の記事で追加していきます。

うま味とはうまく向き合っていくために知ってほしいことがあります。

うま味は苦味に負ける

人間の舌は苦味を敏感に感じるような作りになっています。
苦味とは本来人体に対して拒絶されるべきものの味で、大昔の人は口にしてはいけないものを判別するための判断として苦味を用いていました。

実はお茶はどんな温度で淹れてもうま味が出ています。ところが温度が高くなるとカフェインが多く抽出されるので苦味が勝ち、うま味が感じられなくなります。

チャバスティ先生
チャバスティ先生

お茶の成分抽出のバランスがとれるようになってきたら、熱湯を使ってうま味を引き出すこともできるようになります。
原理としてはうま味を上回る量のカフェイン抽出をしなければいいのです。
こうなるまでにそれほど時間はかからないので安心してください。

お茶によってはうま味が少ない

煎茶であれば必ずうま味が引き出せるわけではありません。
栽培方法や品種、火入れの仕方によってうま味の含有量に差が出ます。
そしてお茶は自然のものであるため、必ずばらつきが存在します。

実はお茶が自然の物であるという認識を持つか持たないかでお茶淹れの技術発展に大きく影響します。
決められた通りに淹れたら決まった通りの味になると思って淹れると、目指すところと結果に差が生まれ、道に迷います。
今は何を言っているかわからないかもしれませんが、うっすらでもいいので頭の片隅に入れておいてください。

お茶は自然のもの、一定のルールは通用しないです。

プロでもうま味が出せない時がある

実はプロでもうま味を引き出すことが出来ない時があります。
毎日お茶を淹れて提供しているプロですらそんなことがよくあります。

うま味を引き出すためにはちゃんと練習がいるということで、うま味が出ないからと言って焦ることも気落ちすることもないのです。
ただ、プロでも上手く出せない時があるからと言って、めちゃくちゃハードな道のりではないということも覚えておいてください。 


先ほどお話ししたお茶が自然のものであるためという理由が一つ、もう一つは淹れる場所が変わると条件が変わるということです。

少し難しい話をしますが、お茶を淹れる時の条件はその場所にすべてだと考えるのが妥当です。
つまり、その場所の雰囲気や室温など、それらすべてが関係してしまいます。

これも今は理解できないかもしれませんが、覚えておいてください。
恐らくこれが理解できるまでにそんなに時間はかからないと思いますし、理解できるようにちゃんと記事を執筆する準備しています。

そこまで普段気にしなくてもいいですが、それだけお茶を淹れるって複雑なことだということです。

複雑な話をしましたが、大切なのは順番に慣れること

うま味についていろいろ話しましたが、大切なのは順番に慣れることです。

僕が思うにお茶淹れは非常に微妙な立ち位置にあると思います。
恐らくやってみるまではそんなに難しいことだと思わないんじゃないかと思います。
しかし、いざやってみると思い通りにはいかず、難しいものだと認識してしまうのです。

うま味を引き出すことを目標にするといいと思います。
目標というと大げさですが、最初は上手く引き出せないものと思うぐらいがいいです。
上で少し複雑な話をしましたが、実際の原因はお茶淹れの動作に慣れていなかっただけというのが結構多いです。
というかほぼこれが理由です。

慣れないと焦りますし、一つ一つの動きが遅れます。
でも慣れてくると丁度いいタイミングで動くことができるので案外さらっとうま味が出せるようになります。

挫折しそうな時に続けるコツ

お茶を美味しく入れるために
とはいえやっぱり上手く淹れられていないと思うとやる気もなくしてしまいますよね、、
その解決方法を二つ紹介します。

成功体験を増やしながらお茶淹れに慣れる

美味しいお茶を淹れるために初心者向けのお茶を淹れて練習するのがいいかと思います。
お茶淹れをするときに一番慣れるのに時間がかかるのはお湯の温度だと思います。

お茶淹れで一番苦労するのは抽出のバランスで、それとお湯の温度との関係性に慣れることだと思います。 

簡単に言えば、お湯の温度のことさえ理解できればお茶の味が一段と良くなるということです。
これに少し時間がかかります。

しかし、それ以外にも慣れるべきところはたくさんあって、特に大切なのは急須の使い方と大まかな全体の流れをつかむことだと思います。
一気に全部やろうとすると大変なので、まずは急須の動きに慣れることをおススメします。

そこで使いたいお茶が【ほうじ茶】【玄米茶】【番茶】【釜炒り茶】です。
これらのお茶は熱めのお湯を使って淹れることと、渋く苦くなりにくい特徴があります。
特におすすめは【ほうじ茶】と【玄米茶】です。
比較的簡単に美味しいお茶が淹れられますが、急須の使い方や流れが出来ていないと美味しくはなりません。
なので、これらのお茶で慣れることはかなり良いことだと思います。
ちなみに僕は【釜炒り茶】をよく使っていました。

それぞれのお茶について詳しくは下の記事をご覧ください。

https://k-tea-net.com/2020/07/10/%e7%95%aa%e8%8c%b6%e3%81%ae%e5%8a%b9%e8%83%bd%e3%81%ab%e9%a9%9a%e3%81%8d%ef%bc%81%e3%82%ab%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%81%8c%e6%b0%97%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e6%96%b9%e3%82%82%e6%af%8e/

そもそも、あなたのお茶は美味しいと知る

そもそもあなたの淹れるお茶は美味しいと思います。
その認識を持つだけでもモチベーションは全然変わります。
実際本当に美味しいですよ。

本当に美味しくないお茶とは、苦くて渋すぎて飲めないお茶か明らかに薄いお茶です。

こういうお茶を淹れるにはそれなりの条件が必要になります。
その条件について次の項でお話しします。

美味しくないお茶はこの二つ

美味しくないお茶二つは
苦渋いお茶ですとめちゃくちゃ薄いお茶です。
まず苦いお茶ですが、苦いお茶と苦味が強いお茶は全く別物です。
狙って苦味を強くするお茶はバランスが考えられているので美味しいですが、淹れ方の問題でたまたま苦くなったお茶はとてもじゃないけど飲めません。

美味しくないお茶とそれを淹れる人の特徴

美味しくない、いやまずいお茶というのはそれなりの淹れ方をしないと出来上がりません。
そんなお茶を淹れるのはどんな人か、それはこの2パターンです。

・ケチな人 (もったいない精神の人)
・めんどくさがり(淹れ方が雑)

これに当てはまらなければ概ね大丈夫だと思います。

もったいない精神はお茶の

女性、特に主婦の人にたまにあることですが、もったいないがゆえに茶葉の量を少なくする人です。
どんなことがあっても茶葉の量はどちらかと言えば多めを意識したいです。

お茶の抽出は全体に余裕があるところから最良のバランス分だけを注ぐというイメージです。
茶葉の量が少ない中で搾り取るようなところから良いバランスのお茶は淹れられません。 

精神論ではありますが、本当です。
お茶淹れには気持ちから使う茶葉や道具すべてに余裕がある状態でないと上手くいきません。
この時に入るお茶はたいてい薄いです。

僕は毎朝お茶を飲んで家を出ることを習慣にしています。
寝坊した時でも、朝ごはんよりお茶を優先します。
寝坊した日の朝はどんなに集中しても美味しいお茶は淹れられません。
寝坊した時点で気持ちに余裕がないからです。
薄いです。

めんどくさがり雑

めんどくさがってお茶を淹れるのも美味しいお茶になりません。
よくあるのがお茶の葉を計量するとき、袋や茶筒からそのまま急須に入れること。
多く茶葉が入ってしまいます。
またお湯の温度もいい具合に冷める前に急須に投入します。

お茶淹れはすべての工程の量やタイミングが重要です。 
なので茶器を温めるところから湯呑に注ぎ、提供するまでの間、一度たりとも目を離したりしません。
最初から最後まで真剣に向き合います。

雑な工程から淹れられるお茶はたいてい苦いし、渋いです。

急いでいる時はどうしても短縮しがちですし、慣れてきた時もそうなります。
特に自分に淹れるお茶だと尚更です。
時々そうなるのは仕方ない時もありますが、お茶がまずいのは嫌ですよね。

一つだけ覚えておいてほしいこと

お堅い先生のようで申し訳ないですが、勿体ない精神とめんどくさがりのままお茶を淹れるというのは、普段のあなたがそんな生き方をしているということです。

お茶はあなたを映す鏡です。

お茶の味はあなた自身の生き方そのものなので、勿体ないと思わずめんどくさいと思わず、あなたを含めて飲んでくれる人のために淹れることを意識してください。

終わりに

いかがでしたか?
今日は少し踏み込んだ内容でしたが、少しぐらいは理解できましたでしょうか?
少し道のり遠いように思われるかもしれませんがそんなことは無いです。
僕は独学で勉強しておよそ2年半かかってやっと美味しいと言ってもらえました。
幸いなことにその時に考察したこと、いろいろな人に話を聞いたことをすべて残していたので今このような記事が書けます。
このサイトの記事を読んでもらえたらそれほど長くかからず美味しいお茶が淹れられます。

今日のポイント 
・うま味と上手く向き合うことと、お茶淹れの流れに慣れる事
・ほうじ茶や玄米茶を淹れて美味しいお茶が淹れられると自覚すること
・勿体ないとかめんどくさいと感じながら淹れさえしなければOK!

あなたは美味しいお茶を淹れられます。
間違いなく淹れることができます。そうなるようにこのサイトはあります。