今日は深蒸し煎茶について勉強しましょう。
ずっと気になってたんですけど、深蒸し煎茶ってどうして渋くならないんですか?
・深蒸し煎茶の選び方
・深蒸し煎茶の淹れ方
いいところに気づきましたね。
実は製造工程の違いに秘密があります。
今日は深蒸し煎茶について学びましょう。
Contents
深蒸煎茶
深蒸し煎茶とは、殺青の蒸し時間が長い煎茶のことです。
蒸時間に決まりや基準はありませんが、およそ1分~3分ほど蒸しています。
煎茶は蒸し時間が長くなることで茶葉の組織が崩れやすくなり、お茶を淹れたときに濁りやすくなります。
見た目もよく、味もまろやかになることが深蒸し煎茶の特徴です。
この酸化酵素を失活させるために熱を加えることを【殺青】という。
日本では蒸すことによって殺青をしている
渋味を抑えるために生まれたお茶
深蒸し煎茶は、煎茶の渋みや苦味をもう少し抑えられないかと考えた末に生まれた製法です。
起源は諸説ありますが、牧之原台地の一帯で製法が確立されました。
現在の煎茶生産の主流であり、全国で広く作られています。
渋みはあまり感じられず、まろやかで飲みやすいのが人気の一つです。
なぜ渋みが少ないのか
深蒸し煎茶にはペクチンという物質が煎茶に比べて多く含まれています
このペクチンが渋みを抑える効果を発揮することがわかっています。
ペクチンは茶葉に熱を加えられた時に多く産出されます。
深蒸し煎茶の場合は通常の煎茶に比べて蒸し時間が長いため、ペクチンの含有量が多いのです。
ちなみに、カテキンやカフェイン量は普通蒸し煎茶と差はありません。
煎茶は殺青から最後の火入れ工程までずっと熱を加えられていますけど、その間にペクチンは増ないんですか?
殺青のための蒸し工程を終えた後の茶葉は、乾燥のために常に熱を加えられている状態です。
ただこの工程の間、茶葉自体の温度は37℃前後に保たれています。
ペクチンが発生するのはおよそ80~90℃の温度になるので、最初の蒸し工程より後では産出されないんです。
選び方
全国で広く生産されている深蒸煎茶ですが、いったいどれを選べばいいのかわからなくなると思います。
そこで、深蒸し煎茶の特徴を知って好みのお茶を探してみてください。
西日本か東日本でかなり大きく変わる
煎茶は産地によって味が全然違います。
特に西日本と東日本ではその味の差は
うま味がや甘味が欲しい時は西
西日本で作られているお茶は甘味やうま味を感じやすいです。
特に九州で作られているお茶は顕著に特徴がでます。
深蒸し煎茶の生産も多く、飲みやすいお茶が多いので煎茶を飲み慣れない人にもいいと思います。
僕がよく飲んでいたのは福岡県産の八女茶と鹿児島県の知覧茶です。
どっしりした飲みごたえがほしいなら東
東日本で特に関東のお茶はどっしりしていて飲みごたえがあります。
産地としては静岡県や埼玉県、茨城県などが有名です。
東日本のお茶は気候の問題で、お茶の葉が部厚く育つ地域が多いです。
そのため、お茶が本来持つ植物ならではの味や香りが感じられやすいです。
平地か山間
平地で作られているお茶と山間で作られているお茶でも味は大きく変わります。
上で紹介しているお茶は
焙煎が強い独特なお茶
お茶を販売している店によっては焙煎を強めにしているところがあります。
お茶は仕上げに火入れという工程があります。
この工程で最終的なお茶の味が決まります。
焙煎が強いとお茶全体に香ばしい香りが広がります。
ただ、お茶は本来の香りを楽しむ方がいいので焙煎はあまり強くない方がいいです。
あまり多くはないですが見かけたら試してみてください。
淹れ方
深蒸し煎茶は熱いお湯でさっと淹れるのがいい!
こんな言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、実際あまり時間をかけずに淹れることができます。
急須
使う急須はこのような丸急須をお勧めします。
深蒸し煎茶は茶葉とお湯をよく馴染ませるように淹れるため、急須内の水かさがある方がいいです。
淹れ方のコツは、急須からゆっくりとお茶を出していき少しずつ濁らせていきます。
温度
温度は概ね80℃ほどで淹れます。
深蒸し煎茶は良くも悪くも温度の違いでの味の変化があまりないお茶です。
まろやかで飲みやすいく、万人受けするお茶であることと、淹れ方があまり難しくないということも魅力の一つです。
色
深蒸し煎茶は淹れる時に色を基準にすることができます。
蒸らし時間で色の変化が顕著に現れます。
上手く淹れれたお茶はキレイな緑色をしていますが、失敗すると少し黄色みがかってきます。
少し上級者向けですが、覚えておくと便利です。
水出し
深蒸し煎茶の水出しはとても美味しいです。
一晩おいて朝飲んだときの甘味は本当に驚きます。
作るときはPETボトルか専用の冷茶ボトルを使用します。
茶葉が細かいので茶こしは必須です。
終わりに
いかがでしたか?
深蒸し煎茶について理解できましたか?
はい!勉強になりました!
普段飲んでいるお茶なのに、まだまだ知らないことがたくさんあります。
それがお茶の魅力かもしれませんね。
これからもたくさん知っていきましょう!
まだまだ驚くことがたくさんあります!