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お茶とコーヒー、カフェインが多いのは?お茶の種類やカフェイン量の比較表

緑茶やコーヒーは嗜好品としてはとても身近で毎日飲むものですが、カフェインの量って気になりませんか?
特に妊婦さんや授乳期のお母さん、緑茶であればお子さんもきになります。

お茶やコーヒーは一日何杯ぐらい飲めるのか?
妊婦さんや子供は飲んでも大丈夫なのか。
そんな疑問にお答えします。

実際カフェインというの取りすぎになることは滅多にありません。
もちろん、妊婦さんや授乳期のお母さんは担当のお医者さんに相談してから飲むことが大切ですが、相談された後で量を守りさえすれば毎日飲んでも大丈夫です。
どの緑茶にどれだけカフェインが含まれているのか、この記事を参考にして毎日緑茶を楽しんでくださいね。

目次

カフェインの含量と摂取量

一日の摂取量と作用

成人が一日に摂取できるカフェイン量は200~300㎎(4㎎/体重1㎏)ほどです。
煎茶だと、一杯当たり約30~50㎎なので、5~6杯が上限になります。
コーヒーだと、一杯当たり80㎎なので、3~4杯が上限になります。

摂取量が多いと中毒症状を起こします。
量としては、上記摂取量の倍ぐらいになると起こります。

症状としては、
吐き気、胃痛、不眠などで、ひどい時は食事が出来なくなります。
ただ、これらは依存性はなく、2日ぐらいカフェイン摂取を控えれば元に戻ります。
基本的に中毒に関する耐性はつかないので、適度な量を摂取するようにしてください。

カフェインは摂取してから、30分~1時間程度で血中濃度が最高に達し、3時間たったころから半分が体外に排出されます。
摂取量の95%が排出されるのに16時間~20時間かかります。

カフェイン摂取によるメリット

カフェインを摂取することで眠気覚ましになると昔からよく言われております。
覚醒作用があり、記憶力や、作業能率向上にも役立ちます。
そのためデータの処理などスピード重視の作業向上に向いています。

お茶に含まれる【テアニン】と同時に摂取することで、記憶力の向上につながるとの報告もあります。

気を付けたい カフェイン摂取のデメリット

カフェインの覚醒作用はカフェインをとりすぎると弱くなっていきます。
より多くのカフェインを必要とし、依存してしまう傾向があるのです。
これはコーヒーを飲用している人に多く、コーヒーを飲まなければ頭痛や疲労感を覚えるということがあります。

カフェインはアデノシンという物質がアデノシン受容体と結合するのを阻害します。
このアデノシンの動きは、脳に疲労がたまった際の信号として発生し、眠りにつかせることで脳を休ませようとするのです。
ところがカフェインがその動きを阻害することで、脳が疲労回復をさせようとする機会を失ってしまいます。
この状態が、いわば眠くならない、覚醒している状態となります。


こうなると、人間の身体は脳を休ませようと、カフェインの阻害行為をさらに上から阻害するようになります。
これまで摂取していたカフェインでは眠気がとれず、摂取量が多くなってしまいまうのです。
その結果依存してしまうことになります。
煙草を吸う人は、カフェインの作用が半減するのでさらに多く摂取しようとします。
こうして摂取量が増えることによって中毒症状を引き起こしてしまいます。
簡単に言うと、カフェインが脳にもたらす作用は、行動というアクセルではなく眠気というブレーキを効かなくするというもの。
そうすると人間の身体はさらに強いブレーキかけようとします。

自然の生理作用に逆らうのではなく、疲れたときはしっかり休むが大切です。

お茶のカフェインは中毒症状を起こしにくい?

緑茶のカフェイン摂取による中毒症状の報告がほとんどありません。
実は緑茶はカフェイン摂取の際、テアニンの働きが同時に起こります。

テアニンはカフェインの覚醒作用を抑制する働きがあります。
カフェインで覚醒させつつ、テアニンでリラックスさせることにより比較的少ない量のカフェインで集中力向上や記憶力向上の効果を発揮します。
この効果は、単にカフェインの効力が弱まるのではなくテアニンとの相乗効果になり、カフェインも抑えつつその効果も発揮できるという、まさにいいとこどりなのです。
このことから、お茶はコーヒーのように飲みすぎるということが起こりにくくなります。

仕事や勉強をする際、お茶とコーヒーどちらかを選ぶなら効果としてはお茶のほうがおすすめです。

カフェインの影響 子供、妊婦、その他

子供のカフェイン摂取について

新生児はカフェインを分解する酵素がほぼゼロの状態で、血中のカフェイン濃度を半減するのに50~103時間かかります。
幼児期に入ってくると、緩和されてきますが、それでも12歳ぐらいまでは成人の倍の時間ぐらいかかります。
子供のカフェイン摂取に関しては、長期にわたるデータが少なく、世界各国の保健機関でも推論での数値しか設定できていません。

なので子供が小さいうちはあまりカフェインは取らない方がいいかもしれませんね。
子供にお茶を飲ませたい場合は次項の表を参考にしてください。

妊婦さんやその他

妊娠中や、授乳期のお母さん、肝臓に疾患のある人がカフェインを摂取してはいけない理由が、カフェインを通常通り分解できない状態であるからです。
CYP1A2という酵素が体内に摂取されたカフェインの95%を分解・排出し、その働きは肝臓で行われます。

通常、摂取されたカフェインは30分~2時間の間に血中濃度が最高値になり、摂取後3時間~8時間で半分の量が分解・排出されます。

ところが妊婦さんや授乳期のお母さんはカフェインを半分分解するのに、6時間~16時間かかります。
これにより、赤ちゃんが高濃度のカフェインに影響される時間が長くなります。


カフェインがどの程度赤ちゃんに影響するかの科学的根拠は十分ではありませんが、低体重の子供が生まれるなど報告があるので、あまり多く摂取することは避けた方がよいとさています。

また、肝臓に疾患がある人も同じで、分解の速度が遅くなり、カフェインの影響を受けやすくなります。


化学的には摂取量が提示されてるけど、その人の体質や体調、個人差もあって、一概に一定とは限りません。
特に薬を服用している場合は、カフェインの効果が上がることもあります。
薬の影響や、その時の体調など専門医にしかわからないことがあります。

あまり敏感になりすぎるのもよくありませんが、自分の身体は自分でしっかり守るため、カフェインの摂取は担当医と相談したうえで行うようにしてください。

カフェインの量によるお茶の飲み方(下の【これだけは守って】必読)

この表は、WHOや世界の様々な機関のデータや情報を基に作った一日のカフェイン摂取量の表です。
恐らくネットで検索すればいろいろなサイトでも使われている情報です。

カフェインの過剰摂取は健康において様々な悪影響を及ぼすけど、まだまだ分かっていないことが多いです。
特に妊娠中の赤ちゃんに及ぼす影響や子供への長期にわたる研究など、報告程度の情報しかないものも多く
確かなことが言えないのが現状です。
そのため、世界の保健機関の間でも情報が異なるのです。

それを踏まえて考えてほしいのは、そもそもこの表のように、一日に8~10杯ものお茶を飲むというように、推奨されている数値いっぱいまでカフェインを摂取するのは避けたほうが良いということです。
何事も取りすぎはよくないので、お茶やコーヒーも例外ではありません。

実際、よっぽど好きな人でない限りそこまで飲むことは無いと思いますが、
もし仮によっぽど好きであっても、妊娠中や体調が特別な時は少し控えること心がけてください。

下記はあらゆる情報から、飲み方を提案したものになります。
インストラクターになってから私が得た情報や地域の文化の情報も加えながら考えたものになります。

子供(4歳ごろから)

一日に2杯(使用する茶葉は通常の半分)
子供はカフェインの分解酵素の働きが弱く、血中濃度を半減するのに成人の倍ぐらいの時間がかかります。
なので、夕方以降は飲まないように心がけてください。
朝1杯と、14時ぐらいまでに1杯を目安に飲むぐらいでよいと思います。

子供のうちはカフェインをなるべく避けたいものですが、お茶は健康促進や免疫力向上、食育のためにも優れた飲み物になります。

私が知る限り、お茶に関係した仕事をされている家庭では4歳、5歳になった時からお茶を飲み始めています。
茶葉の量を少なくするなど工夫をしながら少しずつ飲んでおくことをおすすめします。

妊婦さん、授乳期のお母さん

1日3杯
朝1杯、昼1杯、夕方1杯ぐらいでよいかと思います。
妊婦さんの摂取上限は1日200mgとされていますが、カフェインの分解酵素が子供と同様、ほぼ働かない状態なので、摂取する量も半分ぐらいが安心だと思います。
3杯程度なら100㎎に満たないぐらいなので心配することもありません。

その他にも、緑茶を飲むことで摂取されるカテキンが、鉄の吸収を阻害するという報告がありますが、過剰摂取をしない一般的な飲み方なら心配はいりません。

そもそもお茶やコーヒー以外からもカフェインは摂取する可能性がありえますし、目安上限まで摂取することは考えない方がいいです。
カテキンによる鉄の吸収阻害も、1日2、3杯程度の摂取量なら問題ないです。

疾患のある人

医師に相談の上、成人の約半分の量。
カフェインの分解は肝臓で行われるため、肝臓に疾患がある人や、
何らかの病気で薬を服用している人は医師に相談してから飲用してください。
薬の影響でカフェインの作用が強くなるという報告もあります。

これだけは守って

療養中の方や妊婦さんはカフェイン摂取に関しては一度担当医に相談することを守ってください。

特に妊婦さんや授乳期のお母さん、そして肝臓などに疾患のある人は、赤ちゃんの命や、自身の健康に大きな影響を与える可能性があります。
カフェインの代謝分解の働きは、人によっても体質的に異なり、低代謝型の人はカフェインの分解が通常より遅くなります。
そうなるとカフェインによる影響も受けやすくなります。

薬を服用している場合や、その時の体調は担当医にしかわからないので、しっかり相談したうえで適量をお飲み下さい。

カフェインが気になるけど緑茶が好きという方へ

カフェインの量は押さえたいけど緑茶が飲みたい、そんな方にお勧めなお茶と飲み方をお教えします。

番茶

カフェイン含有量が少ないお茶としては番茶がおすすめです。
カフェインはお茶の木が光合成をすればするほど代謝反応で減少していきます。
番茶は、冬に近づいてカフェインが減少した後のお茶を摘んで作るため、他の緑茶よりカフェインが少なくなるのです。
特に、【秋番茶】や【秋冬番茶】と呼ばれるものは冬になる直前のものになるのでさらにカフェインが少なくなります。

地域によっては【赤ちゃん番茶】と呼ばれるお茶があり、幼いころから飲ませる文化もあるほどです。

療養中の方や妊婦さんなど、カフェインが気になる方にはお勧めです。
ただし、可能であればお医者さんには相談してから飲むことをお勧めします。

番茶について詳しくは下記を記事をご覧ください。

水出しの緑茶

カフェイン摂取を最小限に抑える方法として、【水出し緑茶】があります。
カフェインは抽出温度が50℃を越えたあたりから急激に抽出量が増加します。
ところが、常温以下で抽出すると含有量の10%も抽出されなくなります。
水温が0℃前後の氷水で抽出できれば、カフェインの抽出はほぼ0に抑えることが出来ます。

【水出し緑茶】はお茶ボトルに 10g の茶葉を入れ、水を注ぎ、冷蔵庫で一晩おくだけです。
ボトルにお水と氷を一緒に入れておけば氷水で抽出することもできます。
簡単につくることができるのでとてもお勧めです。

緑茶以外の飲み物

カフェインは摂取したくない、でも水じゃ物足りない
そんな人にオススメなのが、麦茶、ハーブティー、ルイボスティーーなどです
お茶とついていますが、原料が茶の葉ではなく、麦やルイボスといった他の植物です。

ミネラルを多く含み、子供でも美味しく飲めます。
お水じゃ味気ないと思われるならとてもおススメです。

麦茶

おすすめ理由
・ノンカフェイン
・抗酸化作用や血液粘度低下作用あり
・安価で手に入りやすい

まずカフェインが入っていないので、妊婦さん、子供も安心して飲めます。
そして健康効果もよく、抗酸化作用や血液をサラサラにする成分も含まれます。
そしてなにより安価で手に入りやすいのも魅力です。

麦茶についてはこちらをどうぞ

タンポポ茶、タンポポコーヒー

おススメの理由
・ノンカフェイン
・鉄分豊富
・腎機能向上、血流改善による老廃物の除去

こちらもカフェインが入っておらず、妊婦さんに安心して飲んでもらえます。
タンポポ茶はティートックスとして注目されており、腎機能向上や血流改善と、体調を整えるのにもいいです。
タンポポコーヒーは、味もコーヒーによく似ていて、鉄分が豊富だったりと女性にうれしい飲み物です。

ノンカフェインですが、お子様には好かれない味かと思います。

ルイボスティー

南アフリカで栽培されるルイボスというマメ科の植物が原料になります。
おすすめ理由
・ノンカフェイン
・ミネラルが豊富
・美容によく、女性にうれしい

活性酸素を除去する酵素を持っているため、ストレスの多い現代においてはそのストレスから身体を守ってくれます。
特に肌荒れや白髪など、女性の美容にストレスは大敵、、
ルイボスはまさに女性の味方です。

ルイボスティーは少し癖のある風味がしますが、グリーンルイボスは癖がなくとても飲みやすいです。

そもそもカフェインとはどんな物質

よく耳にするカフェインですが、そもそもどんな成分なのかをご説明します。

カフェインは本来、自然界では毒

カフェインとはアルカロイド系の物質で、自然界ではいわゆる【毒】です。
世界には約40000種類の植物が存在する中で、カフェインを生成できる植物はわずか50種類にも満たないと言われています。

なぜカフェインが必要か 生存競争に勝ち抜くための進化

植物は地球上で唯一移動せずその場で一生を終える生物です。
そのため、生存競争に勝つためにあらゆる手段で生き延びようと進化しました。
カフェインを生成することも進化の一つです。

カフェインは実際は協力な毒素となります。
動物がかじれば攪乱作用があり、一度かじると二度と近づかなくなります。
小さな虫程度でしたら瀕死か、もしくは死に至るほどの毒素となります。
植物が自らを守るための防御手段になります。

また、他の植物の成長を阻害します。
例えばコーヒーは地面に落ちた種子に含まれるカフェインの影響で、他の植物が種子の周りで自生できなくなります。
カフェインとは植物同士の生存競争にも一役買っているのです。

ちなみに、カフェイン生成植物としては、お茶やコーヒーの他にカカオの木やコーラの木、柑橘類の一部でも生成します。

植物の知られざる生態が書かれています。
カフェインを含む毒性植物の生態や、特徴など、植物との向き合い方がわかります。

人が飲んでも大丈夫な理由

人にはカフェインを分解するCYP1A2酵素が存在します。遺伝子としてもともとあるものなので、すべての人がコーヒーを飲むことが出来ます。
ただし、この酵素の働きには個人差があり、特に日本人に関しては正常に働くのが全体の3割程度にとどまると言われています。

この働きが悪いと、コーヒーを飲んだ時に気分が悪くなりやすかったり、少量でも覚醒して夜眠れなくなったりします。
これは、酵素の働きが悪いことにより、カフェインが体内に残る時間が長くなるためです。

終わりに

いかがでしたでしょうか?
カフェインは人が大昔から向き合ってきた優良な成分でありながら、まだまだ解明されていないことが多いです。
特に体に及ぼす影響は大きく、摂取量でいい方向にも悪い方向にも行く少し危険な成分でもあります。

とは言えカフェインが入っていても基本的には飲みすぎなければさほど心配する必要はないと思います。

ただし、療養中の方や、妊婦さん、授乳中の方はお医者さんにはしっかり相談してください。
あなたの身体がどんな状態かを知っているのは担当のお医者さんです。

必要な情報を入れてしっかり向き合えばカフェインも怖がることはないですよ。

それでは素晴らしきティーライフを。

         

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