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摘まれてしおれたときに香りを放つ

「緑茶はとても体にいい」、「紅茶は抗菌作用があって風邪予防にもなる」、茶ノ木から作られるお茶は嗜好品の領域ではなく、日々の健康を向上させるのにとても有益な飲み物です。

そんなお茶は緑茶として摘まれ、そのまま時が経てば紅茶へと変化していくこの流れが美しい。

目次

緑茶と紅茶の違い

現在日本茶インストラクターとして活動していて、当然ながら日本茶、いわゆる緑茶を主に専門としています。

そんな私はもともとは紅茶を専門としていました。
専門と言っても資格を持ったり仕事していたわけではなく、ただ好きで勉強していたという程度です。
しかし、毎月10万ほど紅茶に投資し、あらゆる種類を飲んできました。

その中で緑茶と紅茶の明確な違い、そして楽しみ方など感じたことがあります。

香りの多さ

私自身、緑茶も紅茶もひっくるめてお茶というのは嗜好品としての楽しみ方が一番だと思っています。
産地や品種の違いによる風味の違いを飲み比べて感じる、【これ以上の至高の時間はないな】と思っています。

緑茶も年々品種の種類も増え、栽培方法も日々改良されていることから嗜好品としての地位を確立しつつあります。

しかし、香りの上品さや奥深さは紅茶には劣る部分があります。

緑茶は鮮度感と言われる、いわゆる自然そのものの香りが特徴となります。
それは、栽培された自然の風景を思い浮かべられるような清らかでみずみずしい、他の嗜好品には絶対に表現できない領域です。

一方紅茶は、香りの奥深さは発酵が織りなすもので、【花のような】【果実のような】しっとりとしたものからどっしりと重いものまで、その幅は計り知れません。
これは発酵という要因が織りなすもので、ワインなどと同じように多くの人を魅了します。

お茶は摘まれたその時から最後の力を振り絞って発酵と同時に香りを放ちます。
その香りが今日まで私たちを魅了してやまない魅惑の香りなのです。

緑茶が嗜好品としての地位確立に時間を有した訳

これは私の経験の上での話でもあります。

嗜好品というのは微生物をはじめ、外的要因が加わったものが多いです。

特に多くの人が魅了されるのがお酒です。

ワイン、ウィスキーをはじめ、日本酒などは微生物による発酵の発酵によって味や香りに深みが増します。
またチョコレートも発酵していますし、蜂蜜は微生物発酵はしていないもののミツバチによる要因が加わっています。

この外的要因が加わった嗜好品というのは、アロマチャートと言って香りを表す表現が多く、すなわちそれだけ風味の幅が広いことがうかがえます。

アロマチャート⇒その食品の香りの表現をチャートで表したもの

これはワインの風味を表すアロマチャートです。
中心にいくほど大まかなカテゴリになり、フルーティやフローラルなどあらゆる風味があることが分かります。
ブドウの品種や産地によって、一方であココナッツのような香り、一方ではバラのような香りとその香りの幅は計り知れません。

しかし、緑茶には他の嗜好品ほど風味を表す言葉が存在しません。
つまり、それだけ風味の幅が狭いということになります。

こうした観点から、嗜好品としての楽しみを見いだせた人が少なかったこと、
そして何より緑茶は健康という観点が非常に強いことが理由として挙げられます。

海外の方で日本茶の魅力を発信してくれた人がいた

私個人的な意見ですが、海外の方で日本茶を私たち日本人よりも勉強されている方がいます。
この方たちが日本茶の嗜好品としての価値を広げてくれたように思います。

【ブレケル・オスカル】さんと【フローラン・ヴェーグ】さんです。

ブレケルさんはスウェーデンの方でフローランさんはフランスの方です。
どちらもワインの有名な国で、嗜好品の感覚はお持ちだったと思います。
そんな方たちが日本茶の新たな楽しみ方としてお茶の香りについて広く広めてくださったのだと思います。

おそらく全国各地で緑茶の品種による香りの違いや、産地による風味の違いを訴えている人は多くいらっしゃったと思います。
しかし、実際その場その場で感動してもそれをあえて嗜好品として楽しもうと考えたお客さんはあまりいなかったのではないかと思うのです。

緑茶といえば長くうま味を追求されてきた歴史があり、合組というブレンドを施されることが正義である世界でした。
そして、健康にいいという見方も強かったように思います。

国内の生産者やインストラクターをはじめとした緑茶に携わる人たちの努力もありますが、海外の方がここまで興味を持ってくれて熱心に伝えてくれたことがとても大きなことだったのではないでしょうか。

緑茶と紅茶ともに魅力的

緑茶は嗜好品としても非常に珍しい性質をもっています。
それは摘まれた後、飲める状態になるまでほとんど形を変えずに到達するということです。
それ故に味わえる風味は、そのお茶が育った風景を思い浮かべることが出来るほどの清涼感や鮮度感。
生の野菜や果実をかじったような新鮮さがあります。

一方で紅茶は、摘まれたお茶が最後の力を振り絞ってこれまでにため込んできたエネルギーを極上の香りに変換されます。
その香りは時に魅惑的に、時に清らかにシーンに合わせていろいろな顔を見せてくれます。

第三のお茶 包種茶と烏龍茶

お茶は発酵が進み、紅茶になる前に製茶処理をすることで【烏龍茶】というカテゴリのお茶が生まれます。
そしてその烏龍茶にも【包種茶】と【ウーロン茶】の二つに分かれ、これもまた嗜好品として私たちを楽しませてくれます。

香りもしかりその味も独特で、一度飲めば忘れられない極上の嗜好品の世界に誘われます。

お茶の世界は広い

ここまで好き勝手お話しましたが、改めて何が言いたいかと言いますと、お茶の世界は奥が深いということです。

追求すればどんな世界も奥深さがありますが、お茶に関しては【緑茶】【紅茶】【烏龍茶】と、追求してほしいものがたくさんあります。

当サイトは緑茶を専門としていますが、気になったお茶があればどんどん追求してみてください。
緑茶が好きな人が紅茶を飲んでみたらまた新たな感動と発見があります。

そうしてその感動をまた別の誰かに伝えてください。
こうしてお茶は人と人とを繋ぎます。


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