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急須の蓋の穴の意味、急須の蓋の穴の位置、急須の使い方をもう少し深堀

急須の蓋についている穴、どんな意味があるの?
穴の位置はどこが正しいの?
急須の正しい使い方、手入れの仕方、これで合ってる?

こんな悩みをお持ちではないでしょうか。

急須の蓋の穴の意味、教えちゃいます!

急須の蓋の穴の意味、あまり教えてくれる人はいません。
日本茶インストラクターですら知らない人が多いです。

この穴の意味を理解するだけでお茶淹れの質が向上します。

今日のお話

急須について
急須の蓋の穴の意味
急須の蓋の穴の位置
急須の使い方
急須の手入れの仕方

急須のことについてもう少し深堀をしてみたいと思います。

急須の蓋の穴の意味を知るだけで、お茶淹れの質が向上します。
正しく使って、おいしいお茶を淹れましょう。

目次

急須についておさらい

急須って見た感じでだいたいどう使うのか想像が出来そうですが、意外と使い方に迷います。

急須の外観

煎茶を淹れるときはこの形状のものを使うことが多いです。
片手急須(横手急須)と言われます
中はセラメッシュと言って、急須と茶こしが一体になったものです。(上)
ステンレスの茶こしが付属しているものや、中の茶こしがステンレスになっているものもあります。(下)

セラメッシュとステンレス、どちらがいいか

基本的には好みですが、下記にそれぞれの特徴としてメリット、デメリットを紹介します・

セラメッシュの特徴

メリット
・茶こしの劣化がなく、取り換えなどの手間がかからない
・お茶の味に影響を与えない
・洗いやすい
・陶芸作家の質のいいものが存在する(お茶淹れにこだわるとはほしくなる)

デメリット
・価格が高い
・デザインの自由度が低い(カラフルなものが少ない、クリア素材など特殊なものがない)

セラメッシュの急須は、茶こしの交換の必要がなく、急須が破損しない限り半永久的に使うことが出来ます。
素材が急須本体の焼き物素材であるため、お茶の味に好影響を与えます。
そして茶こし部分が一番洗いやすいのはセラメッシュです。

焼き物の産地ごとに

急須は焼き物であり、陶器や磁器など産地ごとにいい味をだした急須が多く存在します。
常滑焼や万古焼など、有名な作家さんが作った作品も多く、お茶淹れが好きになればなるほど探したり選んだりするのが楽しくなります。
最近の相場では、5000円を超えたぐらいから質のいい急須となってきます。
質のいい焼き物は使えば使うほど、お茶の香りを吸収し、焼き物が成長していきます。

自分だけの急須が出来上がってきます。

ステンレスの特徴

メリット
・おしゃれなデザインのものが多い(クリア素材など特殊なものもある)
・価格が安い(100均でも手に入る)


デメリット
・ステンレスは消耗品であり、交換が必要になる
・劣化したステンレスはお茶の味に影響を与えることがある
・洗いづらい

ステンレスのものは、急須と一体になっているものと、急須内にステンレスの籠を取り付けるものと2タイプ存在します。
どちらもステンレスは劣化してくるため、取り換えが必要になります。
また、劣化したステンレスや金属はお茶の味に影響を与えてしまうので、しっかり管理する必要が出てきます。
ステンレスの茶こしは意外と洗うのも大変です。

デザイン性や特殊素材の楽しさ

ステンレスのものは値段の関係上、セラメッシュのものよりチープに見えてしまうものが多くあります。
特に、100均などで購入できるものについては、デザイン性だけでなく強度も弱くなります。

しかし、デザインの幅は広くおしゃれなものが多いのも事実です。
キャラクターものや、色とりどりものが低価格で手に入るのはとても魅力的です。
最近はクリア素材のものもあり、とても涼しげで見ていても使っていても飽きない逸品まであります。

急須には質や機能がありますが、自分がお茶を淹れていて一番楽しいと感じる急須を使うことです。
大好きなデザインを探して、お茶淹れを楽しくしましょう。

急須の蓋にある穴の意味

急須の蓋についてる穴がある理由は概ね3つです。

1.注ぐときのお茶の流れをよくし、スムーズに注げる
2.空気の流れで蓋が押えられ、密閉性がよくなる
3.急須内でお茶の流れを生み、茶葉を広げやすくする

注ぐときのお茶の流れをよくし、スムーズに注げる

下の図は空気の入り方を表したものです。

蓋に穴がある事でお茶を注いだ時に、急須内の減圧を防ぎスムーズに注ぐことが出来ます。
お茶淹れは、注ぎ始めから注ぎ終わりまで一定の量で急須から出てくることを想定して抽出時間などを決めていきます。
蓋に穴がなく、減圧が起こってしまえばお茶淹れはとんでもなく難しいものになるでしょう。

2.空気の流れで蓋が押えられ、密閉性がよくなる

お茶を注ぐとき、急須の穴から空気が入る流れが出来ます。
この流れによって蓋が押えつけられ、密閉性がよくなります。
こぼれにくくなるということです。

急須内でお茶の流れを生み、茶葉を広げやすくする

下の図は急須をお茶を注ぎ淹れる際、急須を振った時の空気(青矢印)とお茶(緑矢印)の流れを表したものです。


急須の蓋にある穴は急須を返したときに空気の流れを生み出します。
この空気の流れが急須内のお茶を回転させることでバランスよくかき混ぜられます。
こうすることで茶葉が広がりよく馴染むため、抽出を促してくれるのです。
抽出を促します。

急須内でお茶がどのような動きをしているのかを意識するだけでお茶淹れの質が変わります。
お茶の種類や、質に合わせてどれぐらい成分を抽出させるかを想像することが出来るようになります。
プロは、こういった情報から出したい味を狙ってお茶を淹れています。

最初は難しいかもしれませんが、知っているだけでも大きな違いとなります。
意識しているだけで、だんだんお茶の味を狙えるようになってきます。

急須の穴の位置

注ぎ口に一番近いところが正しい位置です。

穴の位置がずれると空気がきれいに流れなくなり、急須内の茶葉が上手く馴染まなくなります。

急須の使い方

ここからは急須の使い方についてです。
重要なのは持ち方と急須の返し方です。
返しはお茶の味を決めるのに重要な役割を果たすのでしっかり感覚をつかみましょう。

急須の持ち方(片手持ち)

右の写真
1:取っ手を人差し指、中指、薬指で握ります
2:親指で蓋を押さえます
  ※蓋を押さえる時は熱くなるのでやけどに注意

左の写真
1:取っ手を中指、薬指、小指で持ちます。
2:親指で蓋を押さえ、人差し指は急須の底面に持ってきます。

最初に急須になれるための持ち方です。
片手だけを使うことで、力を集中して入れることができるので、安全です。
慣れてきたら、両手を使う持ち方も練習してみましょう。

両手持ち(人前で淹れるとき)

人にお茶を淹れて差し上げるときの持ち方です。
お茶淹れは所作を大切にするものなので、とても丁寧に見えます

手の甲を急須に向けて、人差し指と中指で取っ手の付け根を挟みます。

そのまま握るように取っ手をつかみ、親指で蓋を抑えるように持ちます

蓋に左手の人差し指、中指、薬指を添えます。

注ぐときや返す時は、左手を添えたまま動かします。

お茶を注ぐときや急須を返す時に、蓋が外れないように左手の力を抜かないように注意します。

小ぶりサイズの急須を握るときにも便利

急須のサイズが小さいと、取っ手を普通に握ることが困難になります。
その時に上の図の持ち方であれば、しっかり力が入り握りやすくなります。

急須の返し方

急須の使い方で一番重要なのが、手首の返しによる動きで茶葉をなじませることです。

1.①②③まず一度注ぎます
2.④⑤⑥急須を平行に戻しながら、茶葉を急須のおしりに戻すように急須を後ろに傾けます。
3.⑦再度お茶を注ぎ、④⑤⑥の動きに戻ります。
4.サイド⑦お茶を注ぎます。
5.2~4を数回繰り返します。

急須を傾ける角度は、お茶の質や種類によって変えることがあります。
最初は大袈裟なぐらい傾けて、しっかりとした味のお茶淹れてみましょう。

急須の手入れについて

急須のお手入れで注意すべきことを紹介します

・急須内の茶葉はなるべく早く取り除く
・急須を洗う際、洗剤を使わない
・急須を洗う際、食器洗浄機を使用しない

急須の茶葉はなるべく早く取り除く。

お茶を淹れた後に急須内に残る茶葉(茶殻)を何時間も放置しないように注意してください。
お茶は、熱をかけ続けたり蒸発する際に酸化して褐色に変わります。
その色が急須などに付着すると取れにくくなります。

酸化したお茶の液が急須に付着すると、取れにくくなる

急須を洗う際、洗剤を使わない

急須は非常にデリケートで香りをよく吸収します。
お茶の香りであればよく馴染んで、お茶の味もよくなりますが、
洗剤の香りはお茶の味を損ねます。
一度吸収してしまうと洗剤の香りが取れなくなります。

洗剤を使って洗うと、洗剤のにおいが取れなくなりお茶の味を損ねる

急須を洗う際、食器洗浄機を使用しない

まず洗剤を使用してはいけないという理由が一つあります。
もう一つが、すべての焼き物に当てはまるわけではありませんが、
食洗器の水の勢いで焼き物の表面が傷つくと、その傷から水分を吸収して壊れやすくなります。

ただ、焼き物の種類によっては水分を吸収することで強固になるものも例外的にはありますが、
基本的には焼き締めをして、水分の吸収をしなくなるのが焼き物の特徴です。

食洗器の水の勢いで焼き物の表面が傷つき、その傷から水分を吸収して壊れやすくなる。

急須はさっと水洗いで

急須はさっと水洗いでOK!
茶こしにつまった細かい茶葉は歯ブラシなどでこすって落とします。

お茶の香りだけを吸収させて、育てていきましょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか。
急須の蓋の穴について少し理解していただけたかと思います。
これを知っているだけで、お茶の味が変わります。

毎日楽しくお茶を淹れてください。
それではよきティーライフを。

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老舗の味

               

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