MENU

お茶の味がわかる人になりたい 味覚を鍛える方法は一つ、意識をするだけ

封を開けて香りをかいだだけでそのお茶のポテンシャルを把握することが出来る。
お茶のプロのそんな姿に憧れたことはないですか?
もちろんそうなるためには、訓練や経験、知識が必要にはなってきますが、
それ以前に日常でちょっと意識するだけでこれまでより味や香りがわかるようになり、ベースが出来上がります。

味覚が鍛えらることはお茶のポテンシャルを把握するだけでなく、あらゆる料理や食べ物の味や香りがわかることにつながり、食というものの楽しさが爆発的に広がります。


今日はお茶のポテンシャルを見ることを目標に、味覚や嗅覚の鍛え方や食についてもっと楽しくなる方法をお話します。

※この記事はお茶の見方の説明はありません。味覚と嗅覚についての記事になります。

目次

味覚が鍛えられるとどうなる?

本当においしいものがわかる

味覚が鍛えられると料理や食品の深いところの味や香りを感じることが出来るようになります。
つまり、本当においしいものがわかるようになります。

毎日放送の【格付けチェック】という番組をご存じでしょうか。
芸能人や著名人が、食、芸術などあらゆるものの価値を2択で正解を当てるという番組です。
歌手の【GACKT】さんが高級ワインと高級肉を必ず当てるというところがこの番組の名物になります。
ほんの一口飲んだり食べたりしただけで、高いものか安いものかを判別するのですが、その正確さに圧倒されます。

これを誰でも可能にすることが出来ます。
大げさではありません。

メニューの開発や料理が上手くなる

味覚が鍛えられることで、料理にどんなものが使われているかを把握することが出来るようになります。
そして、どの食材でどんな味や香りになるかを捉えることが出来るため、料理における想像ができるようになってきます。
どの食材を入れたら、どんな味や香りになっていくのかの方向を定めることや、味に関しての食べ合わせなどを考えられるようになります。

味覚を鍛えるために日々の食事から意識できること

味や香りを見極めることが出来る、その能力を日々の食事から鍛えることが出来ます。
ちょっとしたこと、それも少し楽しんでできることなので是非取り入れてください。

毎日の食事で少し意識すること

食事の時に改めて味や香りを意識して感じてほしいということです。
専門的な話ではなく、ほんの少し意識してみるという話です。

食べ物を口に入れた瞬間、舌で味覚を感じ、鼻で香りを感じ、総合的にどんな味なのかを判断します。
この記事では詳しく説明しませんが、この味覚や香りの位置やバランスで様々な味を感じることが出来るのです。

この時、味を感じた瞬間に、改めてそれがどんな味なのか、どんな香りなのかを少し気にしてみてください。
料理も食べ物も当然単一の味や香りではなく、たくさんの味と香りが複雑に絡み合うことで生まれているのです。

例えば、カレー一つにしても肉、数種類の野菜、スパイスなど、多くの材料を使います。
単純に材料すべての味と香りがあるはずです。
一口食べて、すべての材料の味や香りを判別することはなかなかできませんが、たった一つでも何か味を感じる、香りを感じるということが大切になります。
それがどの材料からなる味や香りかわからなくても大丈夫です。
意識してとらえようとすることが大切です。
日々、一つ、また一つと少しずつ探せるようになればよいのです。

はじめていつもと違う味や香りを見つけられたとき、とてもうれしくなります。

なるべく自然のものを食べる

日々の食事でもう一つ意識してほしいことが、なるべく自然のものを食べるということです。
例えば外食、特にファーストフードやコンビニ弁当、インスタント食品はどをあまり食べ過ぎないほうがよいです。
単純に健康によくないという理由ですが、味覚を鍛えることに向いていません。

自然の食品というのは、食材そのものに育ってきた環境由来の味や香りをまとっています。
それらを繊細に感じ取ることが大切になります。
外食はお店にもよりますが、ファーストフードやコンビニ、インスタント食品というのは化学調味料や食品添加物を多く使用しています。
そして何より、使用されている食材が粗悪なためそこに食品由来の自然な味や香りというのはほとんど期待できません。

よって、味覚を鍛えようと思ってもそこには向かないのです。

現代は物価高騰などで食材もかなり高騰しているため、食費の観点から自然の食材を選ぶことが負担であることもありえます。
もちろん100%いいものに移行させるのではなく、なるべく選ぶという意識を持っているだけでもいいのです。
ファーストフードやコンビニなのか、少し奮発して自然食品にするのか、選択肢が生まれたときにいつもと違う選択ができる、それだけでも十分だと思います。

とにかく、以前より少しでも多く自然のものを取り入れられるようになれば確実に変化が見られます。

嗜好品で味の比較や香りの感度を鋭くする

毎日の生活に少しずつ取り入れていきたい嗜好品。
嗜好品は味覚や嗅覚の感度を鍛えるのにとても有効です。

嗜好品とは

栄養摂取を目的としない風味や味、味覚や臭覚を楽しむための食品や飲料のことです。

嗜好品の定義は栄養を取る目的ではない飲食物であるため、単純にお菓子なども含まれますが、私が言う嗜好品とは、お酒やチョコレートなど、産地や銘柄によって味や香りが変わるものです。

例えば、ワインやウィスキー、はちみつやチョコレートなど、
もちろんお茶もその一つに加わります。

嗜好品は食べ比べや飲み比べがおすすめです

嗜好品は違うものを2種類以上準備し、食べ比べや飲み比べをすることをお勧めします。

例えばお茶であれば、品種違いのものを2つ準備します。
やぶきた、さえみどり、などは比較的手に入りやすいのでお勧めです。
この二つを同時に淹れて飲み比べてみてください。
ワインなら産地の違うものを2つ準備します。

私たちは普段、お茶はお茶の味、ワインならワインの味と、そのものの味以外のことをあまり気にしません。
ところが、品種違いや産地違いのお茶やワインを飲み比べると、一瞬何が起きたかわからない衝撃を感じます。
同じお茶のはずななのに、同じワインのはずなのに、、、味や香りが全く別のものなのです。

一度これを経験しただけで、お茶の味→お茶の味の中にもたくさんの味や香り となり、食の幅が広がります。

最初に始めるならチョコレートかはちみつ、アルコールなら日本酒

嗜好品の食べ比べで最も手軽でわかりやすいものがチョコレートとはちみつです。(個人的見解)
理由は、
・知識が必要ない
・準備するものがない
・わかりやすい
です。

お茶や紅茶は淹れるという技術が伴い、淹れ方によっても味や香りが変化します。
お酒に関しては、ワインやウィスキーは幅が広く選ぶのに少し知識を要します。

チョコレートであれば、使用しているカカオの種類が違うものをそのまま食べるだけです。
はちみつは使用している花の種類を変えるだけ。
日本酒も産地を変えるだけであまり知識は必要ありません。
ただ、スーパーやコンビニではなく、酒屋さんなど専門店で購入することをお勧めします。

慣れてきたらセンターを知ることが大事 ボウモアの話 

ある程度嗜好品に慣れてきたら、次はそのセンターを知ることをお勧めします

センターとは、嗜好品の中間のレベルのことを言います。

グレードとしてのセンター

嗜好品をたくさん試していると、おそらく価格の上下も気になるようになってきます。
どんな世界でも共通しているのが、価格が高価であれば質も比例して高くなることが多いです。
つまり、価格帯の上下真ん中を飲み比べて、グレードとしてのセンターを把握することをお勧めします。

基本的には価格通りのグレードのはずですが、必ずしもそこがマッチしているとは限りません。
そういった評価ができることで、的確に価値を見出すことが出来ます。

味や香りとしてのセンター

【ボウモア】というウイスキーの話です。
ボウモアとは、スコッチウィスキーの一つで、「アイラモルトの女王」(アイラモルト=アイルランド 
アイラ島のウィスキー)と言われるほどです。

香りは乾いたピートスモーク感、要するにあっさりしたウィスキーという感じです。
このお酒を、ウィスキーに詳しい友人に教えていただきました。
ウィスキーの中でも丁度中間に位置し、これからウィスキーをの知見を増やしていく上で基準としてお勧めだと言われました。

このように、嗜好品には味や香りの基準となる中間に位置するものが存在します。

この基準を持つことで、味や香りの評価や誰かに進めるときの表現など、多岐にわたり役に立ちます。
料理に合わせるお茶やお酒を選んだり、旬のものを選べたり目利きができるようにもなります。

酒類の総合専門店 フェリシティー
¥3,980 (2025/11/07 00:19時点 | 楽天市場調べ)

味覚や嗅覚の個人差は使用しなくなったために弱体化しただけ

味や味覚は個人差があって、人によって限界があるんじゃないの?
そう思われた方、そんなことはありません。
味覚や嗅覚の強度は個人差はありますが、使わないから弱いだけということがほとんどです。

動物が持つ能力というのは必要としなくなると失っていきます。
長い時間かけて失っていくことを退化と言います。
われわれ人間も使わなくなった能力も退化とまではいきませんが、忘れてしまったり弱体化していきます。
ただ、能力というのは普段使わないから弱体化するだけであって、意識すればすぐに戻ってきます。
味覚や嗅覚を鍛えてきたことがない人でも、人の能力としてもともと備わっているものなので、よくしていくことが出来ます。

ただ、得意不得意はあります。
例えば、この人は甘い香りをかぎ分けやすい、この人は苦味を感じやすいなど、これで培ってきた環境や食生活によって変わることはあります。
欧米には食文化によってうまみが感じられない人がいます。
でもそんな人がワインのソムリエをしていたりするのです。

訓練によって後天的にうまみを感じるようになることは可能です。

味覚を鍛えることとお茶のポテンシャルを量ることの関係

ここまで読み進めてきて、お茶のポテンシャルを知るためになぜ食事を意識することや、嗜好品を取り入れたりする必要があるのか疑問に思ったかもしれません。

その答えは、お茶のポテンシャル、すなわち味や香りを知るためには、そのお茶からあらゆる情報を得らなければならないからです。
その情報を得ることが、味や香りを探し感じ分ける能力に他なりません。

そもそもお茶を飲むだけで味覚は鍛えられます

お茶は嗜好品一つで、産地や栽培環境によって香りや風味が異なります。
そして、お茶に含まれる【うまみ】は食育にとても有効です。
カフェインの摂取が少し気になるかもしれませんが、幼少のころからお茶を飲ませてあげることは本来とてもいいことなのです。

カフェインの摂取については下記の記事をご覧ください。
子供や妊婦さんの一日の上限杯数などを紹介しております。

でも、お茶だけでは不十分

お茶は、確かに味覚を鍛えるために非常に優秀ではありますが、残念ながらそれだけでは不十分だと私は感じます。

能力開発というのは普段の生活の中でいかに意識できるかが重要であるため、毎日の食事を意識することは大切である、ここはご理解いただけると思います。

ここから少し抽象的な話をしますが、嗜好品が重要な理由は、香りや味の種類や強度、比較とはどういうことかを知るために必要だからです。
お茶の専門である以上お茶だけで完結できそうですが、あらゆる側面から情報を得るとき、一見交わらなそうなほかの分野から共通点が見つかることがあります。
そこから見えてくるものがあるからです。

あとは単純に、食という分野がとても楽しくなるからです。

味覚を鍛えるためにお勧めする食事

日々の食事の中で味覚を鍛えるのにすぐれた食事を、私の見解も踏まえて紹介します。

味噌汁

だしによる【うまみ】を鍛えることに優れています。
食育という言葉があるように、幼いころから5味をたくさん口にすることによって味覚を育てることができます。
その中でも日本食はだしであったり、お茶であったりと、食育に良い食材が昔から豊富にありました。
特にこの【うまみ】というのは後天的に得られる味覚で、欧米では食文化の関係で【うまみ】を感知できない人が一定数いらっしゃいます。

味噌汁はだし由来の【うまみ】を鍛えるのに優れた食事です。
食材はどんなものを入れてもおいしく出来上がるので、日ごろの栄養摂取におすすめです。

ラーメンで5味を鍛える

ラーメンは5味を鍛えるのにとても優れている料理になります。

5味とは【甘味、酸味、塩見、苦味、うまみ】で人の持つ基本の味覚になります。
ラーメンはこの5味がバランスよく、そして何にも邪魔をされず感じることが出来る優れた料理なのです。

実は世界中のあらゆる料理において5味は含まれていますが、ラーメンほど材料も少なくシンプルに含まれている料理はあまり見当たりません。

しかしながら、その5味を探し当てることが簡単すぎるわけでもなく、少し慣れていかないとわからないという具合がちょうどいいです。
下記の書籍にも記されていますが、ラーメンがお嫌いでなければ一度意識して食べてみてください。

これは私の見解ですが、全部がそうであるかはわかりませんが、名店と呼ばれるお店のラーメンは、
一貫して5味のバランスがよいものでした。

下記は味覚を鍛えるのに優れた書籍です。
あらゆる書籍を読み漁った結果、これ1冊で十分かなと感じました。

ただ、この記事を読んでいただいただけで大概のことは解決すると思うので、よほど興味があった時に覗いてみてください。

楽天ブックス
¥1,518 (2025/11/06 21:25時点 | 楽天市場調べ)

味覚を失わないために気を付けたいこと

コンビニやファストフードは控える

味覚というのは非常にデリケートで、強度の強い味や刺激になれると繊細なものの感知が出来づらくなります。

コンビニのご飯や、ファストフード、今や街を歩けばどこにでもあります。
便利ですし、時間がない時は頼りざるを得ないこともあるかもしれません。
なので、絶対に食べてはいけないとまでは思いませんが、あまりお勧めはしません。

ただ身体に悪いからという理由だけではなく、味や香りの作り方に問題があります。
これら味の濃い物、さらに香料や添加物を使って味付けされているに慣れてしまうと、繊細な味と香りが判別できなくなります。

自然の味や香りは、強弱のある絶妙なバランスで成り立っています。
その中で、繊細な香りや味を上手く見つけていくわけですが、人工的な味や香りというのは、かなり強調されたものになります。
舌や鼻がその強調された味や香りに慣れてしまうため、繊細な味や香りに気づけなくなってしまいます。

これまでよく利用してきた方も、今更ということはなく、少しずつ減らしていければ問題はありません。
なるべく自然のものを食べるという意識を持てば自然と変わっていきます。

終わりに

いかがでしたか?
味覚について少し興味が持てましたでしょうか。

人は経験をしたときに表面的に感動を味わい、その感動の理由を知った時またもう一度感動することができます。
感動が多ければ多いほどあなたの人生の質は向上していきます。
食に関しても同じで、まず一口目でおいしいことに感動します。
そしてこれまで意識しなかったことを意識すると今まで感じられたことのない味や香り、その違いにまた感動し、より探したくなってきます。
そうするともっとたくさんのもの、もっといいものに触れたいと思うようにもなってきます。

実はあなたにもそうなってほしいと願っています。

私は、この世のすべての人間に食にこだわってほしいと思っています。
人が生きていくために欠かせない食事が、毎日楽しみになったらそんなに素晴らしい人生はないのではないでしょうか。
もちろん、食べることが好きという方も大勢おられ、満腹になることが幸せである。これも大正解です。

ただ、料理というものは料理人がこだわって食材を最高の形で食べられるようにしたものでありますし、その食材もこだわりをもって栽培され、育てられてきたものばかりです。
そのこだわりを感じること、すなわち味や香りを料理や食品から見つけ出すことに他なりません。

こころから食べることが好きになります。

毎日の食事がこれまでの倍以上意味にあるものにしていければ人生がもっと豊かになると信じています。

毎日の食事を楽しく、嗜好品も楽しく続けてみてください。
とても素敵なティーライフ、フードライフを。

                

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次