コラム

いただきますは命への感謝 本当の意味がとても深かった

僕には人生の道導になってくれている師の存在があります。
お茶のことはもちろん、人付き合いに関してや、物事のとらえ方などあらゆることを教えてくれましたし、これからもたくさん学ばせてくれます。
師の言葉は人生の刺激になることがたくさんあって自分自身考えさせられることが多いです。
特にお茶を専門にしている関係で、食に関してのことはとても敏感に反応してしまいます。
まあぶっちゃけ悩むこともしばしば(笑)

そんな師の数ある言葉の中で、僕が今すごく深いと思っているのが【いただきます】という言葉の本当の意味です。
情報共有も兼ねて少しお話ししますね。

いただきますは命への感謝

僕は料理人でもなければ漁師でも農家でもありません。
食に携わる事と言えば、出来合いの物を食べるかお茶を淹れるぐらいです。
正直食材のことも、食べることに関してもそんなに詳しいとは言えないですが、一つ大切にしていることがあります。

それは、食べるということは自分以外の命に生かされているということです。

食ってそんな軽いものではない

食事をするときにそんな重たいことを考えるのは嫌ですよね。
それは当然です。実際そんな重たいことを考えながら食事なんてしたくありません。
でも、たまにでいいので思い出してほしいことがあります。

食事というものが生きる上でとても重要なことであるということ。

現代の日本人は食べたいときに何でも食べることが出来る、お金さえあれば飢えることはほとんどありません。
これは、戦後に我々が二度と飢えることのないようにと作り出された食の流通システムのおかげ、先人たちが作り出してくれた現代人への贈り物です。
当然感謝すべきものですし、これからも多いに利用させていただくことになりますね。

そんないつでも簡単に食事がとれてしまう素晴らしい時代に、人々が無くしてしまったのが食事への感謝です。

料理人ですら忘れてしまいがちな気持ち

中東久雄という料理人の話ですが、料理人は食材をさばくときに命への感謝を心に刻むと言います。
命をいただいているという感謝の気持ちが、料理をする上での最低限のマナーであると教えてくれました。
だからこそ、食材は生きたままのものを使うことがいいと言います。

しかし現代の料理人の中には、食材がある程度処理されたものを使う人が増えているようです。
も何年も土のついた野菜を見たことがなかったり、魚の鱗取りをしていないという料理人がざらにいるそうです。

人生を教えてくれる人ほど命を大切にしている

あらためて【いただきます】と言う言葉についてですが、命をいただく事への感謝の意だと教えてくれました。

歴史を見れば、謙譲語が変化したもであるとされていますが、本当はそんなことではなく、すべての物への感謝の言葉です。
食材への感謝、料理への感謝、携わった人たちへの感謝などの気持ちを込めた言葉なのです。
だからこそいただきますと言葉に出した以上は残さずすべてを食べきらなければならない、当たり前のことですが改めて言われた時はハッとしました。

こういうことは上に立つ人や、人生のにおいていろいろなところで導いてくれる人ほど大切にしています。
こういう基本を教えてくれる人に出会ったらとてもラッキーです。
基本だと思っていることこそ普段忘れがちですから。

食事を大切にすることで人生が変わる

結局何が言いたいかというと、食事を大切にしてほしいということです。
このブログではあの手この手で食事を大切にしてもらい、人生を豊かにしてもらおうとしています。
僕自身が食事への向き合い方を変えたことによって人生が変わったからです。

たった一言、【いただきます】を意識しただけで目の前の料理がとても貴重なものに見えてきます。
するとその料理を良く噛み締めて味わいたくなるのです。
良く味わうことで今まで気づけなかった感動に気づくことができます。
食事のたびに新しいものが発見出来たら、毎日が楽しくなるのです。
時には僕のように夢や仕事に変わることだってあります。

少し重たい話に聞こえたかもしれませんが、まずは今自分は何を食べているかを意識するだけでも全然違うと思います。
その食事で明日を生きることができます。
当たり前に感謝できる人になれると人生ハッピーです。