コラム

いいお茶は香りがなくならない、本当に美味しいお茶とはどんなお茶なのか

こんにちは、慶です。
緑茶というのは昔から味わいのお茶と呼ばれてきました。
繊細な香りの奥から良質なうま味を感じる緑茶は、人々が毎日飲む飲み物でありとても贅沢なひと時を演出してくれる飲み物です。

しかし今の時代、皮肉なことにこのうま味がお茶の質を下げてしまっていることをご存知でしょうか。

このうま味がなぜお茶の質を落としているのか、少しお話しします。

うま味は無理やり作り出している

あなたが普段飲んでいる緑茶はほっとリラックスできるほどのうま味を感じるものですか?
緑茶のうま味にはテアニンという成分が含まれており、脳をリラックスさせてくれるのです。
このうま味のほとんどは人工で作られているものだということを知ったら驚きですよね。

いつしか消費者も生産者も緑茶にはうま味がたくさんある方がいいというイメージを作り上げてしまいました。
うま味がある事でリラックスはできますし、単純に美味しいのでそんなお茶を飲みたくなる気持ちはわかります。
そして実際僕も飲みます。

しかし、うま味を作るために行う工程が畑の寿命を短くし、お茶の木も劣化させてしまうのです。

緑茶は栽培中に窒素肥料という化学肥料を畑に撒くことで大量のうま味を作り出すことができます。
この化学肥料をまくことで、土に存在する微生物が減ったり、pHを下げてしまうことで、茶の木がうまく成長できなくなります。
成長できなくなるというより、成長することをやめてしまうのです。

化学肥料のせいでお茶には体力がない

お茶に体力なんて訳がわからないと思いますが、実際表現として間違いではないです。
化学肥料を大量に投入して栽培されたお茶はうま味こそあるものの、お茶の木自体はすごく弱っている状態になっていることがほとんどです。

植物は無機質を栄養素に変えることの出来る生物です。
自然界では少ない栄養素を求めて土深く根を伸ばし、強くたくましく成長していきます。
しかし、植物は肥料を投入することで根を伸ばすことをやめてしまい、狭い範囲の栄養素しか吸収しなくなります。
なぜなら、わざわざ根を伸ばさなくてもそこに栄養素があるのですから当然です。
さらに、化学肥料を投入した土からは栄養素はほぼ消えてしまいます。
するとまた大量の化学肥料を撒くことになってしまうのです。
その結果、茶の木はどんどん弱体化してしまうのが現状です。

人間に例えると、栄養ドリンクを飲ませて無理やり運動させているようなものです。
栄養ドリンクを飲んですぐは元気ですが、時間がたつとすごくしんどくなります。
茶の木にも同じことが起こっています。

うま味はよく出ますが、その他の味や香りは驚くほどにすぐになくなってしまいます。

いいお茶は香りが消えない

緑茶は開封してから概ね1か月程度で飲みきる必要があります。
その理由は香りがとんでしまうからです。
古くなった緑茶はのりのような香りがしてきます。
決して飲めなくなるわけではないですが、あまり美味しくない場合が多いです。
そしてもう一つは、3煎目を淹れるとお茶の香りが消え、半分お湯のようになります。

ところが、いいお茶と言うのは香りがなかなかなくなりません。
開封して1か月たってもフレッシュな香りが持続し、3煎淹れても4煎淹れてもしっかりとお茶の香りがします。
そして本当にうれしいのは、土の香りがします。

有機栽培で手間をかけて育てられたお茶は、自然の摂理を大切にしながら有機肥料を加えてて丁寧に育てます。
時にお茶自身に頑張ってもらいながら栽培することで、本来お茶が持つ味がしっかり出るようになるのです。

このような良質なお茶はあまり多く栽培されていません。
とても手間がかかるので、行っている農家が少ないのです。
でも、こんなお茶がめちゃくちゃ高いかと言われたらそんなこともありません。
100g1200円ほどと、通常のお茶とほとんど変わらないのです。

改めていいお茶とは

いいお茶とは、うま味が強くある高級なお茶ではないと思います。
決してうま味は強くないけれど、自然の香りがしっかりとあり、その深みのある味や香りからはお茶の生命力が感じられます。
そして、自然に育ったお茶というのは人の身体にものすごく馴染みます。
その結果、より健康になれるのです。

うま味が強いお茶が決して悪いわけではありません。
しかし、うま味だけに翻弄されるのではなく、自然の本来の味というのも知っていくべきなんじゃないかと思います。

お茶の本当の味とはまさに化学肥料など一切使わずに、半分は自然に任せてのびのびと育った結果味わえるものです。
なぜなら、もともとは大自然の中で育ってきた植物なのですから。